見上げたのは同じ空/こめ
がらも家族を思い
そして夜空を電車の窓から見上げる
ある学生のカップルは雪が降る公園で
かたを寄り添い互いの愛を噛み締め
ロマンチックな夜空を二人で見上げる
ある老婆は縁側から見える
無邪気に遊ぶ元気な孫を見て
安らぎを感じ空を見上げる
ある社会人は雨が耐えず降り注ぐ
ビルの屋上で今から飛び下りる
遠い地面を見下し
絶望に支配された絶景の
暗く一寸の光もない
最後に見る空を見上げる
ある学生はつまらない授業に
舟を漕ぎながらめんどくさいなと呟いて
飛行機雲が線を描く
真っ青な空を見上げる
僕は誰もいない道路の真ん中で
星を掴みたくて一生懸命ジャンプしながら
このどこまでま広い広い星空を見上げる
この全ては同じ時間に見上げた同じ空
この広い地球っ唯一全てを見ている空の下で
僕らはまた同じ空を見上げていた
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