アバンなギャルについて/山田せばすちゃん
「うん。。。」
彼女は僕の煙草を一本取り上げて、くわえた。
ライターで火をつけようとする僕を手で制して、お店のマッチで煙草に火をつけて、深々と一息すうと
「やっぱりあかんかなぁ。。。工学部は。。。」
「文学部にしといたらええねん」
「文学部の男なんて人間やと思ってへんもん」
18の年からずっと、男運の無さを嘆きながらも彼女は絶対に俺になびこうとはしなかったのだけれど、そしてそれはいまだにそうで、今年40になるって言うのに、まだ結婚もしないでうだうだと彼女は一人でやっているのだけれど、それはそれでまた別の話だ。
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