絶望/吉岡ペペロ
 
じぶんががんばることが

誰のためにもなっていない

未来も含めて

誰のためにもなっていない

これ以上の絶望ってあるだろうか

言葉はいつも足りなくて

無力感ばかりにひたされてしまう

カップの底に残ったコーヒーを見つめる

誰のためでもない

じぶんのためでもない

そんな花が

そんな青い花が

誰も知らないところで

きょうも咲いている

そういう奇跡をかき集めて

ぼくはこの絶望に灯をともそう

そういう奇跡が

ぼくが今生きている必然だ

それがはっきりと分かる

冷たくなったコーヒーを飲みほして

ぼくはまた外に出よう
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