生者と死者の平行な世界/新崎
 
 俺は死んでしまったのだ
 死者の言葉は生者には届かない
 世界が違うから
 世界は平行に広がっていて
 二つの世界は交わることはない

 俺が何を言っても彼らは答えない
 そうここには俺はいないのだ
 教室に響き渡る声が
 いつの日から
 地獄からの誘い文句に
 
 俺の死は突然のことで
 理由もわからずに
 「死」は始まるのだ
 それでも俺は教室に入り
 空虚な一日を過ごす

 俺が死んでからもう数ヵ月
 死に慣れたのじゃないのか?
 慣れたはずだろう?
 それなのに
 何故か頬が冷たい
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