時間/その絶対的なもの/茜井ことは
 




夕ぐれ時に
快晴だった青空が
東へ押しやられているのを見つめる
ひとすじの雲が
分かちているようだ
逃れられないこの先と
とりこぼしてしまった出会いを


ひこうき雲に
指を挿しこんで、広げてみたら
時間のない世界へ
行けるだろうか


あなたのためいきを
積みかさねても
遠く及ばない
その長さに
うち砕かれた郷愁を
探しにいきませんか









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