サイエンスフィクション・オールライト/竜門勇気
 
う言った。
「今回はあんたのポケットの中に味方がいたから良かったが次は土星の重力の壷の中で墓堀をやらしてやるからな。」
俺は顔をしかめて見せ、目の前の無重力歩道に唾を吐いてやった。
ふわふわとルナリアンが驚いて低い金切り声を上げやがる!ぼとぼと道端でクソを垂れる下等生物が!

「まあ・・・ 次のあんたのポケットの中にまたあんたの味方がいたら、それはわからんがね?」
老いぼれの警官が俺の瞳孔を確認した。俺が生きているのがわかるとニヤリと笑う。奴を追う俺の黒目の黒い黒い黒い場所に唾を吐いて消えうせた。どこに行っても奴らがいやがる。まぶたを拭ってようやく立ち上がった。邪魔ばかりしやがる。苛立
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