サイエンスフィクション・オールライト/竜門勇気
 
巡った後頭の中にたどり着いて俺はぶっ倒れた。こいつはずいぶん旧式の熱線銃に違いない。
それも馬鹿みたいに激痛ばかりはしる忌まわしい犬でも使えるあの銃だ!
ふざけやがって全く火星の連中ならこれでも気を逸らすぐらいで済んだだろうに!もんどりうちながら何とか顔を上げると腐ったミックスベジタブルをどぶに投げ捨てたような面をした警官が俺をねめつけていやがる。
連中はいつも田舎の年寄りどもの古臭いサイフォンみたいなエア・クラフトに乗って、ふらふらと市民の苦情もきかねえで時間つぶしにオキシドールスタンドでウェイトレスをからかってやがるがこんな時だけは稲妻みたいに素早くあらわれやがる!
さっきのベムみてえ
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