夏の扉/
遊佐
夏の入り口には、
昨日の過ちの全てを飲み込んで許す程に煌めき澄んだ空の青さと、
我先にと、重なり合って湧き立つ雲に乱反射して飛び交う光の白と、
弾けた海の水面走る波の跳ねる飛沫の頂点を越えて踊る飛び魚の銀色が、
浮いて彷徨う蜃気楼の短い季節を待ち受ける
夏の扉は無数に在って、それぞれの物語へと続く
僕には
空と海と風と、飛び魚の夏
君には君色の夏
開けた扉の向こうに
夏が始まる。
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