ひかり かすか/
木立 悟
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無音の白い生きものが
丘を照らし坂を下る
路傍の樹 降りしきる陽
黒と金 青と金
暗がりへひらき
たなびくかたち
狼煙が重く
川をたたく
冬は 去ることがない
やわらかな硝子の鼓が鳴る
ひとりの陰
どこまでも 離れた土
別の時間の流れがあり
出ては入り 出ては入る
かすかな 金と緑に滲む
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