shizumu machine/竜門勇気
 
っき思い出したことが いまは 遠くて
めったに風の吹かないここで
おいらの体は腰まで砂の中
街は光ることが少なくなった
瞬きごとにずいぶん時が進んでる
最近じじいの昔話ばかり気にしてる
ああ どうしてこんなところに産まれたんだっけ?

気がつけばおいらは
街の入り口までたどり着いてた
ちいさな隕石がそれほど遠くない場所に落ちて
ソーラーパネルに降り積もった砂塵を洗ってくれたらしい
衝撃波のせいで光学センサーが不調だ
ほとんど見えない
このあたりの地図を覚えていて良かった
ビーコンがドックの場所を示している
精度がおもわしくないな
太陽の位置も酷くずれている それに
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