家電/山中 烏流
彼が色々を溜め込むさまを
わたしは間近で見ていた
と、同時に
わたしはそれを手伝った
けれど
それが彼の役目であることを
わたしは知っている
だからこそ、
それを止めることはなく
尊ぶこともない
*ぷるるる
必要なときほど繋がらない
わたしがそう言うと
きみは
いつも決まって
そんなものだよ、と言った
言って、そのあとを切り取るのが好きだった
今日もわたしは呼び出されない
きっと、それは明日も変わりない
下手すると
来年まで待っても
呼び出されないかもしれない
けれど
それを確かめる術すら
そこには、存在していない
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