滑走の森/マナ
 
で舞い上がったらぼくは救われる
死が跳ねて、
おんなのこは言いました
どきにもいないよって


黒い物体で四角い箱のなかで震えます
くちびるに伝わったら濡れた文字は乾杯されて
音のなかで静かにねむりました


緑は本物で赤が残像で
どれが本物かわからないうちにきみはきえてしまった
傷が、森が、神経に



どこにもいない
吸引 され て
穴でないていたのに
どこにもいないのはぼくだった
すいこんでいく
中心でした




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