滑走の森/マナ
つながった穴のおくからきみが、ゆるやかに伝ってくる
しろいしろい救済に掴まれなかったのに
掌がほえたとおもったら
気がついたらきみはねむっていた、とおくに
ふかいふかい迷路のおくで
森がしずかにうなってる
うなる電波のおとによどんでよどんでぼくは
きっと欲情していたのに
くらい穴で交尾していた。あの音を呼んでいた。
てにとったら溶けていた。あしたには死んでいた。
富が、幸が、不幸が、欲望が、曲がったら心臓の奥でまっていてね
うすぐらい月のなかで裸でおどる動物にふれてみたら、
もう着地して、
音を発しない動作 しないよ
あの赤いスカートで舞
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