枕言/伽茶
 
君が頭を撫でてくれるから


私は幸せに浸れる


浅い幸せ


どんどん沈んで


キラキラ揺れる水面の光を深海から眺めるんだ


君がボソボソっと何かを囁くから


夜空の色が紺色なのか藍色なのかどうでもよくなった


微かに揺れる白い光


黄色を使うのは月だけだと呟く


君が涙を流す時


私はそっぽを向きたくなる


可哀想なのか


頼りないのか


慰めるべきなのか?


どうして良いのか分からなくなるから


私は親指で涙を拭ってあげる


何とも言えない変な笑顔だけど


流した涙は必ず拭くから


今度からはポケットにハンカチを入れようと決めた


君が横でスヤスヤ夢を見てるとき


私は必ず頭を撫でる


気づかれないようにお返しして


昨日になった今日の事を忘れたフリをするの


いつもの君が好きだから



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