踊るミクロラプトル/トッケイ時計の夜/海里
 
生きた化石は大人気だ
ずいぶんと大勢の人が生きた化石好きに見える

古代魚も大人気だ
とにかく深海で/世界の片隅で
ひっそり生き延びてきたイメージがあるらしい

「今」は
いつでも騒がしすぎて見えるんだろう
「昔」は
こんな風じゃなかった気がするんだろう

それとも未来へ向けて変わって行くことが怖いのか
今ある種はいつかは絶滅するものだ
生まれてきたのだからね

おそらくは
自分たちの中から生まれてくる
後進たちに道を譲ってね

生きた化石というのは
絶滅を免除されてるような気がするのかな
地球でそれを許されているものは
まだいないよ

今はまだみんな
一個体、一群体ずつ生まれてきては
次世代なり何かなり
某か生して去って行く

だから踊れラプトル
わたしたちも踊る
系統樹の森の中の幾つものバベル
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