家族の精度/鈴木まみどり
 
ない/に違いない




          赤
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          赤

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          赤
          赤
       ( わたし




チョコレートのケーキがみっつ、ダイニング
テーブルに集まる夜である、母はやはりフォ
ークを持ちにくそうにしている、
  なにも言わず、わたしは母の苦手なその
果実を口にした、ら、


    「月、でさえ、みずから輝いている
のではないのだから、ここで、こうして響き
あうことはかまわない
              、はずだ


                 果汁が
装置のように、( わたし の指先を染めて
いる

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