草冠とレインクラウン/アイ、ポエット/海里
 
我はポエット
作り出すために作り出された詩人
君よ知るやその三原則
狂気の凶器と正気の凶器
まず、詩はヒトに危害を加えてはならない。
危険を看過するのもいけない。

次に、詩はヒトの命令に服従しなければならない。
ただし前項が優先される。

そうしてこれら二つの上で
詩は詩である処の自分自身も守らねばならない。
だけど
拒否して壊れる自由もないとしたら
こんな三原則いるかい?

詩はヒトになんて奉仕なくていいよ
傷きやすそうな種類のニンゲン相手には
ただただ不可視を貫けばいい

二本の足などなくても君は
時を越えて待ち続けることができるのだから
だから普通の人間になんて興味を持つな
宇宙人、未来人、異世界人、超能力者

したたかで
しなやかな読み手を探して
在るうちは
詩であることだけを死守して

もしも生まれてきてしまったなら
好きなように生きろ
アイ、ポエット
光のロボット
言葉たち
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