情熱/遊佐
 


貴方が遠い昔に画布に閉じ込めた想いが、遥か時を航り
海を隔てた僕の岸辺に辿り着く

貴方が空と大地と巡る風の中に垣間見た世界が、
碧眼ではない僕のレンズを通して
色鮮やかに脳裏に広がって行く

風は何と貴方に囁きましたか?
太陽は何を貴方に説いたのでしょう
黄色い花の群れの真ん中に
貴方は何を見つけたのでしょう

僕は、この絵の向こう側に
その答えを見い出せるのでしょうか

永きを経て運ばれた貴方のジパングは
今も色褪せることなく
僕を
風と太陽と黄色い花の真ん中へと誘い

僕は
音も光も色も無いその空間に漂いながら
手探りで泳ぎ
貴方の世界へと旅立ち
幻想に抱かれながらひまわり畑を巡って行く
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