例えば、永遠の夜があるとして/アオイリョーキ
誰かは、とても現実主義で、
終わらないように、抱えている
感情をすこしだけ窓の外の暗闇へ放つ
逃がすのは、
手元になくなった時の手がかりを残すためだ
この夜を、永遠にするためだ
それを繰り返して、永遠に近づけようとする
ずっとこの夜に生きていることはできない
たとえ、この夜が永遠であっても
この世界が永遠であったとしても
この暗闇が、永遠であったとしても
その中にいることはできないから
この中に戻れた時に
感情を取り戻せるように
永遠の中へ、痕跡を少しだけでも残していく
君はそうして、飛び立つ
暗闇の中から
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