例えば、永遠の夜があるとして/アオイリョーキ
 
つつまれている憎しみが
静かに溶けだして夜に逃げていく
月に照らされて、僕の愛が見えた
夜の黒よりも濃い、愛だ
そう見える
際立って黒い、吐き気がした
それが夜にとけていく
滲んでいくように広がってぼやける
僕の愛が、世界を薄く覆う
きっと、今夜はどこかで人が死ぬだろう

彼女の泣き声が、木霊する
終わることのない暗闇の中で
一際響いている
へたくそなヴァイオリンの様だ
夜空は勝手にそれを吸いこんで、反響させる
まるで、誰かにそれを突き付けるように
真実を、見せつけるように
涙が雨になるなんて言ったのは、一体誰だろう
それは、いもしない神様への嘆きだろう

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