草冠とレインクラウン/空気よりも本を読もう/海里
 
エディブル・ポエブル
それは詩たり得ますか
ポエブル・エディブル
それはおいしく食べられますか

万里の馬鹿は
キィを叩く指先の遥かに
一滴の大循環を見つめています

自分自身の命をあがなうために
自分自身に語り聞かせ続けなければなりません
ささやかな千一夜物語

天球儀の内側の
絆、傷の名前のことを
楽園のミトコンドリアが
楽園を出てきたわけを

どこかにあるっていうことは
つまりそれが失くしたっていうことなのですから

命の、とても対岸で
一粒ずつの砂の収支を
見届けたくて過ごしています
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