ファンタスマゴリアル/
鈴木まみどり
しいです!
弾力があります!
どこまでがお前なの
細胞は結着し
手は手として今日もあるのに
ひとつだけ言えることは
眠る瞬間に
孤独の輪郭は一度だけ緑に光り
あとはだらーっ、と拡張してゆく
赤い死を迎えた西の空へ帰りながら
私はふと呼びとめられ
振り向くと
(それは確かに私自身の声だったのです)
そして
目も鼻も口も持っていないそいつが
にたり、笑ったのを私は見逃さなかった
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