ファンタスマゴリアル/鈴木まみどり
 
私はたぶん食傷ぎみなのです
こんなにも脳が重たいから
捨て置いてゆきたい

油断していたら
影がばくり、と本体を食べました
それは夜のバスに映る街の光のように
歪んだ影!

私の手は機能を肥大化させ
とうとう独立をするという始末


           ファ、ン、


楽しいでしょう!
泣けるでしょう!
ほら
気持ちいいでしょう!


撫でることがイコール
クリックすることならば
愛撫は高速の光の点滅である


     タスマゴリ、
     タスマゴリ?


目の前の光る池に
おいしそうに肉が焼けているのが映り
耳には確かにそ
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