闇に消える/
いのせんと
東の空に夜が這い出て
闇は
何もかも消し去った
濡れた瞳も
ぜんぶ、ぜんぶ
指先の温もり
錯覚
あなたには届かない
もう
声も、想いも
ぜんぶ
ぜんぶ
噛み締めた唇の
赤い色を
あなたはきっと
忘れてしまうに違いないのだし
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