罪悪感/ローザ
きらきらした
ローズクォーツの欠片を
人差し指と
親指で 摘んで
のみこんだ
鋭角に磨かれた角が
のどの内側を抉る感覚と
冷たい異物の下る感触
温かいものはいらない
ホットミルクの
舌に溶けるぬるつきでさえ
込み上げてきて
いやな唾液があふれるんだ
かきりと冷えた
頼りのない柔さのペットボトルの水で
しっかりと嚥下して
腹の中に
愛を宿した
こうでもしなきゃ
なんの感情も湧かない
まやかしの色気を
ふりまく香りにも
喉の管を
わざわざ細めてしぼりだす
うわずった
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