マンハッタンブリーズ/山崎 風雅
 

 さだまらないか 手品みたいな希望の星 地球

 早々と逝ってしまった あの人のぬくもりを
 ほぼ毎日忘れていること それさえも
 この世のホウリツでは取り締まれないから
 亭々の僕は生きていられる
 
 せめて
 一日に一度は
 正常な呼吸をして
 生きていたい

 さだまらないさ 答えなんてその日の朝に起きれば変っている

 目が醒めて見る世界には
 ネジ一つ足りないぐらいで崩壊する脆さ

 ある意味の美しさ

 さりとて
 
 この摩擦 その麗しい感触のまえでは
 テレビドラマに映る仕切られた真実のよう

 


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