偽善者は結局僕だった/こめ
僕ら互いに理解できず
すりきった体は
紅く染まっていたよ
わからないから手を離す
分かりあいたいから手をつかむ
僕はどこにいる?
さぁどこだ
今いる過去の渦のなか
さっきいた未来の幻影のなか
今いくよどこまでもあきたりない
己のが気が向くまま
天使がくれた羽根はもう
錆びて動かなくなっていた
知らないことが罪になるのなら
僕はなにもしらないことにしよう
すれちがう人波の中で
大切な物を盗まれてしまったよ
今逞しく気高くそれでも絶対的な強者は
愛を知らないまま
流れ星になって消えていった
[次のページ]
戻る 編 削 Point(7)