猫/
瑠王
東風西指(とうふうさいし)七日間
見えない時間に手を引かれ
終りと始めを繋ぐ日に
白猫、黒猫、青猫は
私を人だと思わない
私の穴は猫達の誰も知らない隠れ舎(やど)
言葉はいつも届かない
目をみてすぐにわかるから
五臓六腑は親のもと
第六感は空のもと
授かったから今日もまた
飽きない程度に地に転ぶ
私の餌は静寂と
たったそれだけあればいい
寂しいことでそれもまた
私の爪を伸ばすから
私の終りがきたならば
そっと姿をなくすから
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