辺の音/
木立 悟
が灰を終え
赤を残す
鳥と遊ぶ子
明くる日のうた
糸にくるまれた機械が地にころがる
ひとつの歯車が陽を向いている
壁は木 窓は木
外は木 空は木
踊ることをやめ猫は目をそらす
森の内側にさす影から
右半身だけ逃れている
そびえている 水の音が そびえている
黒はあつまり
まなじりはしびれ
抄いも救いもない手のひらを
音は流れ落ちてゆく
陽の頬が呼ぶ声
金と緑の飾り羽根
晴れと雨のはざまの森を
手のひらは静かに分けてゆく
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