ジョーゼット・ヘッドセット・クローゼット/aidanico
ざりとした木
肌をくぐって来た風かしら。たとい衣服をまとっていたって目さえ塞がれたんな
らそれは裸なのと同じことなんだわ。好奇心とか羞恥心とかあらゆる外的への感
情はこんなにも簡単に股座を通り抜ける。でも全然嫌だなんて思わない。手さえ
自由が利かなくなってそのまま組み敷かれたとしたら、見えない首に手を回して
ショーツの脱ぎ方を考えるわ。クローゼットに置いて来たお気に入りを思い出し
ながら、カフスを懸命に探るの。ざわざわ。黙っていた草花がいまごろ騒ぎ立て
る。おそいのよ、なにもかも。もう。してしてしてして!今直ぐ!声を殺さずに
だんせいのせいどにいきどおりおぼえたせいきまつあなたのせいせいどのせいせ
いとたちのきょうかしょにせいびしたせんがひかれるはらいせみせてみろめくら
れせめてせんめいにせいかんなこうせいをそこなわないうちにせめんとにふせら
せてせまられているあいだぜらにうむのくもがながれるのをみうしなうよいつも
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