絶対/鈴木まみどり
 
た行とな行のあいだには
明らかに海溝があり、
そこにわざと忘れてきたものなんてのも
あったかもしれない

海だ、食い散らかす、う み

ひらがなは大概、星で、
わたしはそのあいだに目を凝らしたい
沈黙は黒でもあり、
白でもあるのだった


ごめん、矛盾、
それは脳だった、思考だった
肌も目も信じない、
言葉は舐めても甘くはない、いや、


迎合はしない
虚勢をはる
きみとの約束だったら、
守る
配慮は、ひとさじ、

感性のなかで泳ぎを強いられ、
論理はひずみのように何度も愛でる
理論は信じな い!

花の名前は、
季節をまたげば忘れてしま
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