抜け殻を迎え撃つ/こめ
広い草原からは
笛の音が響き
音をかぜにのせては
明日に流した
深海では一寸の光も入って来ずに
光という存在をまだ確認したことがない
余りにも酷すぎるものたちで溢れている
誰でも一度は空をとんでみたいなと思っているのは
明らかに明確なこと
自由を掲げ悪感の敵と
最後まで戦い抜いた戦士に
平和という旗を地面につきさしたのだろうか
月面でずっと餅をついている
うさぎは寂しくて死なないだろうか
冥王星からの光は僅かで
今にも消えそうで
その光をむしかごに閉じ込めて
大事に育てる
絶望の淵からはいったい何が見えるのだろうか
暗闇暗黒混沌酷寒
それら全ての物が
下から手を伸ばしては
僕らを引きずりこもうとする
その絶望の中では
いったいどんな色彩が
その生気がぬけた
ぬけがらを迎えうつのだろうか
戻る 編 削 Point(6)