告示・通達/ケンディ
 
「研二様、3番窓口までお越しください。」

待合室の椅子でうんざりするほど長く待たされた
私は、
その声を聞き、やっと順番が来たという
安ど感とともに、
腹立たしさも湧いてきた。
今まで待たされた時間の長さを思い、
何という無駄な時間だったのだろうと
改めて感じたからだ。

少し不機嫌な表情の私は無言で
書類をカウンターに置いた。
3番窓口の事務員は
それに目もくれず、足を組んで座っている。
彼の眼は私を見ていた。
時折彼は、口元に運ぶコーヒーに目をやった。
だが、コーヒーに反射している彼の眼も
私を見ていた。

それなので、彼は沈黙の数秒間、
私をずっと
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