Dies Irae ディエス・イレ/瑠王
朝はとっくに過ぎてしまった
もう落ちているのか、昇っているのかさえわからない
空への落下
それは終着点のない落下
愛は慎ましくて脆い
また別の愛はあまりに壮大で狂おしい
ひとつひとつの罠に丁寧に嵌(はま)り
私の人生は踊る
私達の晒され頭(しゃれこうべ)はいつだって虚(から)の鳥篭にとらわれたまま
しかし心配することはないさ
すぐにわかることだから
救いもなければ滅びも、またないということが
壁をたたいて
人々が陰気で冷ややかな祈りを捧げる
隣の世界に耳をすませば
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