一足跳びに越えていく/
霜天
逡巡
ほんの少しの間隔で
手をつなぐ
手をつなぐ
街の角での深呼吸
こんなに苦い空気でも
こころは深く平らになる
よく晴れた日
取り残された月を見つけて
一秒
一秒を
見つめてみる
つないでいる手
その延長
深くなる空
手を上のほうへ挙げて
越えていく
逡巡
足跡は残さない
越えていく
離れないために
手
二人という単位
足跡は残さずに
振り向いて
前を見る
届かないものを見ながら
深呼吸はできる
こんな空でも
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