フランチェスカ/瑠王
 
夜は静かだろう

なんて思うのは
私の耳がどんなに外に傾いているのかということ

胸のうちでは本当は、どれだけ沢山の働き蜂が、働き蟻たちが

せわしく流れていることだろう

私の子供達が地を蹴り鳴らす

鼓動はこの静かと言われる夜に

せめてこの部屋の窓にまで響いてくれるだろうか

私の呼吸さえ

月は飲み干していく

そして乾いたその白い表面に素顔を描く

鏡より正確に

なんて私の素顔を映してしまうのか

昼間では耐えきれぬ

なんて醜い素顔を


しかしながら、真実を飲み干そうとも

必ずしも叶わぬ事がある

私が望んでも、本当のクリスチャンになれないように


私の足跡は
決して消すことはできないのです


戻る   Point(2)