石榴/草野大悟
 
女神のあの魅力的な尻に
石榴が居着いてしまったから
おれは
左手に、剣を持ち
右手で、女神を抱きかかえ
奴らと闘っている。

奴らは
よほど
そこが気にいったとみえ
退いては現れ
現れてはまた退いて
決っして撤退しようとはしない。

ああ、女神よ、女神
心優しい永遠よ
いっそ
石榴の正体を明かして
すっぱりと
闇に葬ればいいものを・・・

日々繰り返される
女神とおれの石榴との闘いは
いつ、終わりをつげるのか
そして、どちらが勝利するのか
あの宇宙にだって
分かりゃしない。



戻る   Point(0)