「大後悔時代」/ベンジャミン
 
気がついたら、詩を書くようになっていた

記憶にある一番最初に書いた詩は「アドバルーン」
小学校四年生のときに先生に見せて褒められた

  
  一本のロープにつながれて
  ビルの谷間をのぞいてる
  風船よりはましだろう
  人はそろって言うけれど
  僕は気球になりたいよ
  自由に空を飛びたいよ
  いつかロープが切れたとき
  僕は自由な空へと飛んでゆく


褒められたくて、いろいろ書いた
小説みたいなのも書いた
ノートがたくさん、言葉にまみれて
そんな言葉たちに埋もれた記憶は
たぶん心のどこかに残っているのだろうけど
今になっては、どうにも思
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