水色の空/伽茶
からりからりと晴れた空
君は何を思うのだろう
溜まった洗濯物は風が揺らし
休日の私は君に揺らされる
いっそのこと
忘れてしまえば良いのに
忘れられずに足掻くのが人間の性なのだろうか…
いつか脳がいかれて
記憶の回路が行き止まりだらけの迷路になったとき
私は君を消せるのか?
なんだかそれが無理な気がしてうなだれる
私の頭の中の老いた私は
お家に帰ると繰り返し言って
君の名前を呼び続け
君を待つんだ
君を死んだことは忘れて
だだ君の名前を呼ぶんだ
私は君のいない真実を
今と同じように受け入れられないのだろう
君は私を思い出してくれるんだろうか…
高い空のずっとずっと向こうから
たまには舞い降りて来てもいいじゃない…
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