荒野の城のてっぺんから/こめ
 
ちらかった部屋で

宝物を探していた

いつからか欲しいものは直ぐにテノヒラはを開いたら

そこにあった

暗い独りぼっちの部屋で

僕は人形と一緒に住んでいた

いつも鉄の檻から見えるのは

真っ白なおつきさま

僕は大人になれない

いつまでもこの城の

てっぺんで人形と暮らす

人の温もりなんて何年まえ感じたいらいだろうな

いつも瞳は潤い

そこから溢れるのは一滴の涙

朝が来て夜が来てそして

また太陽があがりそして月があがっていく

この窓から見える景色が僕の全世界だった

荒れた大地ゆっくりと流れる曇
それいがいはなにもない

これが僕の世界

海とか森とかは全て2次元だった

鳥も虫も動物も人間も以内

いるのは寂しい魔女の子供だけ
いないから分かる

いたならそれは分からない

そんな物に気が付き

僕はまた一人遊びを始めた

この荒野の城のてっぺんで


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