こういうそこ/佐々木妖精
森を眺めるようにビルをたどる
窓から窓へ目を移し
切り貼られた深さと切り抜かれた感触を行き来する
昨日この先で見つけた
あの場所は今日も見えるのだろうか
高さを計るように 首を真上へもたげることで
ビルは深く消えゆき 見たいものしか見えなくなる
眼の中へ飛び込むものは空しかなく はみ出すものは鳥しかない
大量の鳥 鳥の合間に翼があり 翼の隙間に羽根があり 羽根の上に空がある
空の隙間にあるあの場所は 僕には果てしなく遠く思えて
かつて人々はこぞって高みを目指し
理想を手に 野望を胸に秘め 希望を塗り固め
競い合い夢を積み上げた
ソレンはウサギの目を赤く染め
人民
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