とうめいなきもち/アンテ
 

さんぽのとちゅう
とてもきれいなびんをひろったので
もってかえって
まどべにかざった
なんだかものたりないので
もやもやしていたきもちをつめこんでみると
ゆうがたには
びんのなかでとろとろにとけて
とうめいなえきたいになって
しゃかしゃかふると
とてもいいにおいがした
そっとこころにもどすと
とてもしずかなきもちがひろがって
すきなほんのつづきをよみながら
ゆったりとよるをすごした
ぼんやりまどのそとをながめるうち
うつっているへやのなかの
わたしのりんかくが
なんだかうすくなっているきがして
じぶんのてやほおをたしかめると
まちがいなくすきとおりかけて
[次のページ]
戻る   Point(6)