めでたし/恋月 ぴの
 
まさにフライングソーサー…そんな感じだった







なぜかメンバーとは呼ばれずに
容疑者と名指しされ

いつのまにか「さん」付けに変わっていた若気の至り








あの目玉焼きを乗せた白いお皿のようにひととひとの間には伝えようとして伝わらなかった思いとかがその瞬間の姿のままで横たわっているのかな

それとも早朝の国道で見かける猫とかの死骸のように行き交うひとびとに踏みつけられぐちゃぐちゃになっていたりして

思うって虚しいことなんだよね

それでも「めでたし」と結ぶのはハッピーエンドを欲してやまぬからで
こうして生きざるを得ない義務感の鬱陶しさを覚えながらも

ほっかほかの白いご飯に箸をつける間も無く
「ざけんなよ!」
心のなかで思いっきりちゃぶ台なんかひっくり返してみた


めでたし。




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