不発気味の空/伽茶
橋から眺める桃色の桜の道も
光を揺らす透き通る青い緑たちも
隙間なく滴る薄い藤も
きらきらと跳ね返る川の音も
さわさわと奏でる薄い紺色の空も
君に見せたい場所なのです
君といつも眺めれるのは
気まぐれに変わる月しかないから
私は電話を片手に窓際に行くの
もうすぐ蛙が鳴くはずです
強かったりします
泣いたりもします
突き放してしまいます
でも本当は
そばに居て欲しいだけなのです
なんだか
月が嫌いになりそうです
なんだか
君が不足しております
残高をお確かめください
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