スモールタウン/霜天
 
んでいるのかもしれない
流行りの歌が吹き溜まっていく
僕は一つも覚えられないままだった



十九までは数えられた
そこからのかたちは、崩れてしまった
スモールタウン、突き付けられた朝焼けは
どこまでも悲しい、赤だった



十九、二十
数え終わった君たちが、僕の隙間から零れていく
静かな畦道、遠くはない、声
見上げてしまいながら僕は
帰れない声を
吐き出していく
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