スモールタウン/霜天
十九、までは数えた
そこから先は途切れがちになった
よく躓いてしまう君の後ろで僕は
ありふれた、馴染まないままの歌を歌った
スモールタウン、僕らがかたちになりかけた頃
この腕に抱ける言葉が、世界、だった
朝焼けがやけに広かった記憶
かすめるたびに
見上げてしまう
この道がどこまで続くのか、なんて
世界はもう、閉じてるのかもしれない
さえずるように告げた君は
そのたびに躓いて
間違った公式で僕らを積み上げてしまう
スモールタウン
ここは毎朝入れ換わって
夜には元通りになるらしい
輪廻って言葉を信じてる、君は回っているんだという
その通りならこの街は、淀んで
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