サンドイッチ/ホロウ・シカエルボク
きみの左胸をすりぬける
すこし気の早い夏のあらし
ぼくは痛んだ胸をうけいれて
ポエティックな名前をつける
風が強すぎるから
騒がしい街が
まるでおだやかな森の
ざわめきのように聞こえる
わずか一瞬、こちらを覗き見るきみのあざやかなえりあし
刹那を永遠みたいに
後れ毛にまとわせていた
きみのうつくしさはぼくをうしなわれた世界へつれてゆく
シグナルの点滅を見つめながらきみはなみだをこぼす、ぼくはだまってそれをハンカチのしみにする、きみがいてくれてよかった、きみがいなければ、ぼくは
いつか
だれに
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