僕は一度死ぬことにしました。/こめ
 
僕等はいつ死んだのだろう

今命有りこの世界でくらす

人間は実は一度しんでいる

母親の体内から生まれ

この世の中に産声を上げた瞬間に

その生命は一度死に

そしてその後はただの器でしかなくなっている

もろい友情など

薄っぺらい愛情など

そんなものは張りぼてで

そんなものを器は一生懸命つくりだす

いくら仮面をかぶったって

中身のない人形は動くはずがないでしょ

一体どこにいけば命が手に入る

もしくは手に入らないくらいの

高さの棚の上に置いてあるのか

そう考えるとため息しかでなかった

だからそう決めました

僕は一度死ぬことにしました。

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