貞操帯/Tama
 
で、俺もにやけながら。
「ああ、そうさ、悪いかっ」
彼女は、元の表情の読めない顔に戻り答えた。
「悪くはないけど、結婚まで我慢して欲しいなぁとは思う」
俺は普通に驚いてしまい、思ったままのことを口にした。
「け、結婚まで?!」
彼女は、にっこりとこう答えた。
「うん、そこまで我慢すれば初夜で濃いのが出るかもよ?」
俺は目をキラキラさせながら答えてしまった。
「なら、がんばる!」

それから俺と彼女の貞操帯人生がはじまった。

ー半年後

俺は彼女と結婚した。


雲ひとつない屋外にて、
空には飛行機雲、
それ以外はきれいな青空が広がっていた。

俺はいま、そんな空をバックに記念撮影をしようとしていた。
カメラマン兼友人の掛け声がかかる。
「はーい、とりますよー!さぁお二人ともキスしちゃって!

顔を赤らめつつ、顔を近づける二人。



パシャ!





猫に顔をなめられて目が覚めた。
「・・・ふぁーぅ。よく寝た」
にゃーお。

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