ぷかり/恋月 ぴの
前を隠したり
堂々と大また歩きは隠さなかったり
やたら胸のおおきなひと
ぷっくりお腹に赤ちゃんのいるひと
ひとの誰もが生きていて
楽しいときも
苦しいときも
それぞれがそれぞれの生き方をしているんだものね
そんな当たりまえのこと考えてたから
湯あたりしたのかな
目の前がくらくらするのに耐えながら湯船を後にした
やっぱし脱衣所はひんやり涼しくて
腰に手を当ててのコーヒー牛乳って危なすぎるから
時間ですよ
って松の湯だか梅の湯だかの屋根にのぼり
ギターに合わせ下手くそな歌を歌っていただなんて
わたしほんとに知らないからね
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